外観・内観ともにブラックとブラウンを基調としたデザインが特徴的なS様邸。玄関を入って右手には、土間から和室へとつながる飛び石の通路があります。和室の雪見障子から見ると、そこはさながら和風庭園。突き当たりにある楓模様の壁紙や和紙の丸提灯ライトも空間に風情を添えています。家の中で最も落ち着く場所は和室だという施主様。アーチと間接照明が美しい陰影をつくる床の間もお気に入りで、夜はここでゆっくり考えごとをすることが多いのだそうです。
和室と並び施主様こだわりのスポットとなっているのは、アンティークのような渋い味わいのある床にブラックが馴染むオープンキッチンです。ここにゲストを招いてバーのような雰囲気を楽しむこともできます。
リビングに目を移すと広がるのは、梁をあらわした大空間の吹き抜けです。今回の住まいで大きなテーマの一つとなっていたのは開放感。2階部分と天井部分で2段階梁を見せることで、奥行きを生み出しました。デザインの面では照明の使い方で空間のメリハリを演出しています。トイレの照明はマリンテイストに。壁に間接照明を設け、立体感をつくっています。施主様のこだわりを隅々まで詰め込んだ住まいが完成しました。