家づくりにあたり施主様が特にご希望されたのは、お酒がおいしく飲める堀りごたつでした。打ち合わせの当初はフロアにする予定でしたが、話し合いの中で畳に変更。和をベースにしながらも、和にかたよりすぎないバランスとなっています。掘りごたつのあるリビングからは、すぐにつながるキッチンが。背面にコレクションしたお酒をディスプレイできるよう、棚をつくりました。シンクを手前側に、レンジフードを背面側に分けることですっきりした印象になっています。素材はモールテックスで仕上げ、アクセントの一つに。高さも掘りごたつに合わせ、キッチンを一段下げることで座ったときの目線を合わせました。
階段は自然な木の断面が見える踏板を使用。天井と床は杉の無垢材で統一しています。自然素材のぬくもりが感じられるところも魅力の一つ。玄関の扉も木製で、屋根の勾配に合わせた庭も個性的です。
デザインだけでなく快適な住み心地も追求する同社では、空気の循環を考慮。キッチンとロフトで2箇所吹き抜けにすることで、薪ストーブの熱を効率的に届けます。さらに薪ストーブの背面は鉄板とし、より室内のあたたかさが保たれるよう工夫しました。