住まいのいろは「は」の巻
家づくり完全ナビ!
構想から完成まで。家づくりの計画を完全ナビゲーション
世の中の流れ同様、住まいの工法にも多様化の波がおしよせています。材料や強度によりさまざまですが、基本的な長所・短所を押さえておきましょう。実際に依頼するときは、必ず業者や専門家にアドバイスを受けることをお忘れ無く。
木造工法
柱、梁、筋かいなどの組み合わせで構成する「軸組工法(在来工法)」と「壁式工法」がある。「壁式工法」には2インチ×4インチ(ツーバイフォー)などの規格材を組んだ枠組みに構造用合板を打ち付けて造った床面、壁面などのパネル壁で荷重を支える「枠組壁工法」(ほかにも2×6、4×4もある)や、強化パネルによる「木質パネル工法」がある。
●特徴
素材の重量が軽いため、地盤への負担が小さい。「軸組工法」は狭い敷地や変形敷地でも建てることができる。
●強度
「軸組工法」は、土台、柱、梁などの接合と、筋かいや火打ち梁などで建物を補強。「壁式工法」は、地震など外からの力を壁面で受け止め建物全体に分散させる仕組みで、耐震性に優れる。
●設計の自由度
「軸組工法」は多様な間取りやデザインにも対応でき、大きな開口部を取ることができる。「壁式工法」は洋風デザイン向きだが、開口部の取り方や増改築に制限が発生する場合がある。
●注意点
あらかじめ防腐、防蟻、防湿処理は欠かせない。防火工事も必要。「軸組工法」は現場施工のため、施工者の技術が仕上がりに大きく影響する。業者のウデを見極めて依頼したい。

鉄骨工法
軽量鉄骨で土台、柱、梁などを組む「軽量鉄骨軸組工法」、重量形鋼材の柱にボルトで梁を緊結する「重量鉄骨ラーメン構造」、独立したユニットを組み合わせて造る「鉄骨ユニット工法」などがある。
●特徴
戸建て住宅には軽量鉄骨、集合住宅には重量鉄骨が使われることが多い。構造は木造軸組みと同様だが、現場での大工作業はなく、すべて工場で生産されるので品質が安定しており、価格も比較的安い。「ラーメン構造」は中高層建物向き。「ユニット工法」は工期が短い。
●強度
素材は強固で、耐火性にも優れる。構造的には揺れを前提としており、筋かいで強化し、外壁材も揺れに対応できるものを使用する。
●設計の自由度
「ラーメン構造」は柱と梁で構成されるので、大きな空間の実現、間仕切りの変更などがしやすい。
●注意点
温度が一定以上になると鉄骨が曲がり、崩壊するので、耐火被覆が必要。また、錆に弱いので防錆処理も必要。建築にはスペースを要するので、密集地での工事には不向き。

鉄筋コンクリート工法
鉄筋の入った床(スラブ)や壁で造る「壁式工法」、同じく柱と梁で造る「ラーメン構造」、コンクリートパネルで造る「プレキャストコンクリート(PC)工法」などが代表的。コンクリートブロックに鉄筋を入れて補強して壁面を造る「補強コンクリートブロック造」もある。
●特徴
縮みに強いコンクリートと、伸びに強い鉄筋を組み合わせた強固な構造。
●強度
耐震、耐火、耐久、いずれの性能にも優れる。
●設計の自由度
「壁式工法」は耐力壁の関係で、新築、増改築ともに制限が生じる。「ラーメン構造」は、柱の位置を統一すれば広い開口部や大空間も実現できる。ただし、柱や梁が室内に出るので気になる可能性が。「補強コンクリートブロック造」は、設計の自由度は低い。
●注意点
強固な分、かなりの重量があるので、それに耐えられる強い地盤が望まれる。また、コンクリートの強度が建物の強度のカギとなるので、きちんとした施工、監理が必要。

